『90歳までに使い切る お金の賢い減らし方』

こんにちは。
西の読書めがねです。


私たちが生活していく上でお金はなくてはならないものです。


一方でお金のことばかり考えている人生は、あまり幸せではないようにも感じます。


お金は、人生の目的ではなく、手段であると分かってはいても、お金のことについて考える時間がついつい多くなってしまいます。


またどのようなお金の使い方をすれば幸せになれるのか、まだまだわかりません。


学校では、このことについて全く教えてくれないので、社会に出てから自分で学んでいくしかありません。


明治時代の学者である本田静六は、著作である『私の財産告白』の中でこのように述べています。


金儲けは理屈ではなくて、実際である。計画でなくて、努力である。予算でなくて、結果である。



つまりは、私たちは実際の生活の中でお金との向き合い方を学んでいかなければならないということです。


また、その中で、自分にとっての幸せなお金の使い方を実践を通して学んでいかなければいけないということです。



そこで、今回紹介させていただく本は、『90歳までに使い切る お金の賢い減らし方』です。


お金についての向き合い方について、とても分かりやすく書かれている本ですので、紹介させていただきます。



どんな人に勧めたい?


この本を読んでいただきたい人は、お金との向き合い方がわからないという方です。


私も最近お金との向き合い方がわからなくなることがありました。


働き、節約をして、せっせとお金を貯め、つみたて投資をしているのですが、何のためにやっているのだろうかと疑問が湧いてきました。


こんな気持ちになる方は、多いのではないかと思います。


この点について、本の中で作者はこのように述べています。


人生の目的はお金持ちになることではなく、幸福になることなのですから、それが自分にとって幸福になることなら、遠慮することはありません。どんどんお金は使うべしです。



私は、これを読んでほっとしました。
私は、知らず知らずのうちに、お金を使うことに罪悪感を抱いていたということが分かりました。


お金は、幸せになるための手段でしかないということを、いつのまにか忘れていたことに気づかされました。


皆さんの中で、何のためにお金を貯めているのかわからなくなったときは、この言葉を思い出してください。


また、自分が幸福になることは、どういうことなのだろうかと疑問が出てきました。


その答えは、自分にしかなく内省を重ねていくしかありません。そのためには、自分と向き合うための時間を確保していく必要があります。


このことからも時間を有効に使うことは大事なことなのだと実感します。


読む前と後ではどんな変化がある?


この本を読む前と読んだ後では、お金に対しての考え方が変化していると思います。


具体的に言えば、お金の先に人がいるということを理解できます。


この点について、著者はこのように述べています。


大事なのはお金ではなく「モノ」や「サービス」であり、それを提供してくれる「人間」です。世の中の問題はお金が解決するのではなく、人が解決するのです。「お金」はそうしたモノやサービスを手に入れるための道具にすぎませんし、問題を解決してくれた人に対する感謝のしるしとして存在しているのです。



お金の本質は、ここにあるのかもしれません。
つまりは、お金は人と人をつなぐ一つの手段でしかないということです。


このお金の先に人がいるということは、当たり前といえば当たり前なのですが、私はこの点を見落としていたように思います。


お金を使うということは、モノやサービスを提供してくれていただいている方へと感謝を伝えることですので、遠慮することなく使っていいのだと腹落ちしました。


また、そんな感謝の気持ちをわかりやすく伝えることができる手段であるので、お金というものは大事にしなければならないとも思いました。


お金の先に人がいるということがわかると、お金に対する考え方が変わります。


自分にとってどんなことがためになった?


ここまで書いてきたように、お金との向き合い方について色々な角度から学ぶことができるとても良い本です。


私がこの他にためになったのは、投資と寄付は同じことを知ることができたということです。


確かに考えてみれば、すぐに使わないお金を今すぐ必要な人に回すということでは、投資と寄付は同じものです。
金銭的な見返りがあるかないかという違いだけです。


私は、このことを知って、どんどん投資をしていこうと改めて思いました。


投資というのは、自分のお金を社会に回して有効に使ってもらうということです。
もちろん金銭的な見返りは、あるに越したことはありませんが、仮に損失が出だとしても社会のために役に立っているお金であるということができます。


こう考えると投資をためらう必要がなく、どんどんやっていっていいのだということが実感できました。


また、もっと余裕が出てきたら、寄付も行なっていこうと決意しました。


まとめ 
いかがでしたでしょうか。『90歳までに使い切るお金の賢い減らし方』に興味を持っていただけましたでしょうか。


興味を持っていただけましたら、是非読んでいただければと思います。


お金との向き合い方を改めて考える良い機会になるかと思います。


この記事を書いている最中に著者である大江英樹さんの訃報のニュースがありました。


謹んで哀悼の意を表します。



今回紹介した本 


『90歳までに使い切る お金の賢い減らし方』大江英樹 光文社新書


読書を通して自分らしく生きていける人が一人でも増えることを心から願っています。


その助けに自分がなれるのであれば、こんなに幸せなことはありません。



西の読書めがね